死鼠の確認および処理は忘れずに!

うっかり忘れると大変なことになるシソの処理

うっかり忘れると大変なことになるシソの処理

防鼠管理,家ネズミ,駆除,死鼠,処理

 

シソはシソでも紫蘇ではなく死鼠、つまりネズミの死骸の話です。

 

殺鼠剤を摂取したネズミや粘着トラップなどに捕獲されたネズミは数日のうちに死亡します。

 

死亡直後から体温が下がり始め、死亡現場の室温まで緩やかに低下します。
それと同時に徐々に死後硬直が始まり、これは30時間ほど持続します。

 

その後、自己融解が進行しますが、それに伴って微生物等による腐敗も始まり、この頃から悪臭が漂うようになります。
死鼠臭と呼ばれるこの悪臭が感じられるのは死後24時間以降のことが多いです。
腐敗は温度が高いほど進行が速く、1〜3か月でミイラ化すると言われています。

 

ちなみに死鼠の腐敗の進行やミイラ化などの現象は、死亡現場の環境条件(温湿度や風の有無など)や死体そのものの条件(死因や栄養状態、齢など)、その他の条件によって大きく左右されます。

 

死鼠は、一般にはイエバエクロバエニクバエに代表されるハエ類の幼虫(ウジ)によって多大な損傷を受けることがわかっており、屋外環境ではさらに多種多様な生物によって分解されます。その後、死体が乾燥するとともにカツオブシムシ等の食害を受けて白骨化します。

 

動物死骸に集まるハエは、上に挙げた中〜大型ハエ類の他にノミバエチョウバエ、海外ではチーズバエやマドバエなどの仲間が知られています。

 

食品工場や倉庫などで突然ノミバエが大発生した場合、天井裏や床下の暗渠を疑ってみてください。多数のウジや蛹が付着したネズミの腐乱死体が見つかるかもしれませんよ。

 

死鼠の腐乱が進むと乾燥した動物質を好むカツオブシムシ科やカッコウムシ科(アカクビホシカムシやアカアシホシカムシ)などの甲虫が出現します。これらの甲虫の成虫は、まだ完全に乾燥しきっていない状態の頃に見られますが、死体が乾燥してしまうと幼虫ばかりが見られるようになります。

 

また、ごく稀にですが、雑食性のゴキブリコオロギアリなどが来ることもあります。

 

さて、実際の死鼠の処理に関してですが、発見した死鼠はすぐに土中に埋めて処理するのが最良の策と言われています。

 

PCOによっては、ネズミの駆除実施後に死鼠の点検や回収を、単に忘れてるのか、契約内容に入っていないからか、理由はよくわかりませんが、なぜか行わない場合があります。このようなことが無いよう、死鼠の確認および処理方法については契約時にしっかりと確認するようにしましょう。

 

万が一死鼠にウジ(ハエの幼虫)が発生すると、蛹化時にウジが他の乾燥した場所に移動するため人目に付きやすく不快ですし、製品等への異物混入の原因にもなります。

 

従って死鼠から昆虫が発生していた場合は、有機リン系殺虫剤ピレスロイド系殺虫剤で殺虫処理を行うことが望ましいです。また、次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素系殺菌剤で殺菌処理し、死鼠臭に関しては消臭剤および芳香剤で消臭すると良いでしょう。

 


ネズミの死骸がカツオブシムシに食べられる動画です。



ホーム RSS購読 サイトマップ
HOME 用語集 関連書籍 お役立ちツール お問い合わせ