ネズミによる事故を防ぐ

ネズミに関する異物

ネズミに関する異物

防鼠管理,家ネズミ,形態

 

製品等に混入するネズミに関する異物としては、ネズミそのもの(生体や死体)、糞、尿、毛などがあり、異物ではないですが齧り跡もクレームとして取り上げられることが多いです。これらのうち、死体と糞、齧り跡は混入事故の発生頻度が非常に高いです。

 

ネズミが関連する異物は、食品をはじめとする様々な製品に混入します。また、混入は製品の原材料、製造過程、流通過程、消費者など、ほぼ全ての段階で起こり得ます。

 

異物として混入するネズミとしては、家ネズミだけでなく野鼠、外国産種の可能性がありますし、ネズミによく似たトガリネズミ(トガリネズミ目)やジネズミ(モグラ目)などの事例、ネズミの糞のようでそうでないものなどの事例があります。糞に見えて糞でないものの場合は、食品の焦げなど、異物と言えない場合も多いです。齧り跡の場合も判断に迷う場合が多いです。

 

しかし、いずれにせよネズミは、様々な病原体(ウイルスや細菌など)や衛生的に問題のある節足動物(ノミやダニなど)の媒介者であるため、衛生的被害を引き起こす可能性を秘めており、食品工場や給食センター、飲食店などの食品取扱施設で一度ネズミ関連の混入事故が起きると大問題に発展する場合があります。
さらにネズミの存在は、それ自体が精神的なストレスを与えるという問題もあります。

 

それにもかかわらず、スナックの包装袋や米袋の中にネズミの死体が丸ごと入っていたり、穀類や乾燥緑茶にネズミの糞が混入していたなどという事故は絶えません。

 

こういう事故の全てが公になっているわけではありませんが、もしマスコミ等により報道されてしまった場合、メーカーの信用・信頼やブランドイメージの失墜は免れません。絶対にネズミ関連の異物混入事故が起きないように日頃から注意する必要があります。

 

万が一、ネズミ関連の混入異物事故が起きてしまった場合は、早急に混入異物を特定し、混入原因の判定や再発防止に努める必要があります。ただし、この場合、ネズミ由来異物の正確な同定や混入時期の推定(異物の新旧)の他に、様々な証跡の分析による総合的判断が要求されます。



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