ネズミによる事故を防ぐ

ネズミの糞について

ネズミの糞について

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私たちはネズミの糞からネズミの種、食性、分布、活動状況、大まかな生息密度などのネズミに関する情報を知ることができます。

 

糞の形態や大きさはネズミの種や齢によって若干異なりますが、一般にドブネズミの糞は大きくて丸みがあり、サイズは10〜15mmです。クマネズミの糞は細長く、サイズは5〜10mmです。ハツカネズミの糞は小さく、サイズは3〜5mmです。ちなみにゴキブリ成虫の糞はサイズが約2mmで、縞模様があるのが特徴です。しかし、実際にはこれだけでネズミの種を特定するのは難しいです。

 

ネズミの糞には、グルーミングの際に体内に取り込まれた体毛が消化されずに混じっています。その毛によってネズミの糞であるか否かの判定を行ったり、ネズミの種が判定できることがあります。

 

寄生虫の卵の検出により何らかの情報を得ることも可能です。
新鮮な糞は表面が腸管由来の粘膜で覆われているのですが、これも新旧を知るための情報となります。

 

また、糞は均質な組成でなく、植物繊維や昆虫破片(キチン質)などの不消化物から成るので、その内容で食性の一端を知ることが可能です。

 

しばしばネズミの糞と見間違われるものに、コウモリの糞があります。特に家住性のアブラコウモリ(イエコウモリ)の糞は、サイズが5〜6mmで、建物内で見つかるため混同されることが多いです。

 

しかし、アブラコウモリは飛び回りながら飛翔性昆虫を食べているため彼らの糞には、主にユスリカや蚊、チョウバエなどの飛翔性昆虫の破片で満たされており、植物繊維などは一切検出されません。また、粘性がなくて脆い、不消化物の割合が高い、含まれる毛の量が非常に少ない、などの特徴があります。

 

穀物貯蔵庫や食料倉庫などで生活しているクマネズミやハツカネズミの糞からもよく昆虫が検出されますが、アブラコウモリの糞とは異なり、コクヌストモドキコクゾウムシなどといった徘徊性貯穀害虫が検出されることが多いです。



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