昆虫の生態を知って防除に役立てよう!

チョウバエ

チョウバエ

異物混入,防虫管理,内部発生昆虫,生態,防除

 

一般家屋では台所や便所、風呂場のような薄暗くて湿った場所の壁によくとまっている小さなハエがチョウバエです。
チョウバエは下水処理場や浄化槽の濾床(ろしょう)からたくさん発生するのでロショウバエと呼ばれることもあります。

 

日本で普通に見られるのはホシチョウバエ(体長1〜3mm)とオオチョウバエ(体長4mm程)です。
前者は食品工場や下水処理場などで大発生するためよく問題となっています。
一般家屋(台所や便所、風呂場)や飲食店などでは前者も後者も普通に見られます。

 

チョウバエは体や翅には細かい毛が密生していて、蛾のような翅のたたみ方で静止します。
一見、蛾のように見えることから英名はmoth flyと言います。

 

チョウバエの幼虫は水際に生活し、有機質の多い汚泥などを餌としていますが、お尻にある呼吸管で息をしているため、水位が高すぎて体が水没するような場所だと生息できなくなります。
配水管などに生息している幼虫はぬめりを食べています。

 

工場では、浄化槽の内壁や浮遊した汚泥、スカムから幼虫が多数発生し、羽化した成虫が工場内に侵入し、問題となっています。

 

また、製造室内の排水溝からも発生することがあります。
珍しいことですが、医薬品工場でチョウバエが多数発生した際は、エレベーターピットに溜まった雨水が原因でした。

 

成虫は灯火にも誘引されますが、飛翔力がそれほど高くないため、ライトトラップを使用する際はなるべく低い位置に設置すると捕獲効率が上がります。
食品工場では、冬場は若干個体数が減るものの年間を通してずっと見られます。

 

チョウバエが家庭で大発生した場合は、ユニットバスの内部であることが多いです。
ユニットバス内部を清掃し、餌となる汚れを除去するとチョウバエはいなくなります。

 

工場の浄化槽等で発生が見られた場合は、幼虫対策として昆虫成長制御剤IGR)を散布し、閉鎖空間における成虫対策として樹脂蒸散剤を吊るします。

 

いっぽう、食品工場の製造室内でチョウバエが多発生すると少々厄介です。
本来は普段から清掃や洗浄を徹底し、食品や清掃の残滓を残さないようにするのが理想なのですが、発生してしまったものに対しては、早急に対処する必要があります。

 

発生源対策がメインになりますので、まずは発生源を特定します。
幼虫は汚泥中に潜っているためIGRなどの殺虫剤が効きにくいです。
そのため、殺虫処理をする前に清掃するとより効果があります。

 

最近はIGR等の殺虫剤に発泡剤を混ぜたムース施工もあります。
殺虫剤を泡状にすることによって排水溝や配水管など処理しづらい箇所に対しても施工が可能ですし、殺虫効果も高まります。

 

成虫対策としては、排水口には封水トラップを設置し、排水溝やピットに蓋をすることで羽化した成虫が脱出するのを防ぎます。
また、内部に侵入してしまった成虫はライトトラップで捕殺するのが良いでしょう。

 


オオチョウバエの動画です。


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