モニタリングの意味を理解しよう!

防鼠管理におけるモニタリングとは?

防鼠管理におけるモニタリングとは?

防鼠管理,家ネズミ,モニタリング

 

モニタリング(monitoring)は、一般には「監視すること、また観察し、記録すること」とされており、今日、モニタリングという言葉は実際に様々な分野・業界で使われています。

 

各種製造工場や飲食店では、ゴキブリ等の昆虫を対象としたモニタリング(防虫モニタリングと呼ばれることもあります)がよく実施されていますが、ここではネズミのモニタリング(鼠族モニタリング)について説明していきます。

 

防鼠管理におけるモニタリングの目的は、ネズミの生息状況や侵入の有無、生息する環境を継続して監視することです。

 

広い意味でのネズミのモニタリング調査には主に次の方法が挙げられます。

 

1. 目視による調査(インスペクション
2. トラップによる調査
3. 聞き取り調査(ヒアリング)

 

目視による調査(インスペクション)では、ラットサインラブサイン、ネズミの糞、器物や商品などに残された齧り跡、侵入場所や営巣場所、足音や鳴き声、尿などによる染み、など)を探します。慣れてくると、ラットサインからそこに生息するネズミの種類、生息数、齢などが推定できるようになります。
目視調査には懐中電灯や脚立、工具などといった調査用のツールが必要です。目視調査用のツールに関してはこちらをご参考ください。ネズミは立体的に動きますので、床の上だけを見ていてもラットサインは見つかりません。目線を上下させ、天井付近や天井裏、床下などもチェックする必要があります。
それから、目視調査ではネズミそのものだけでなく、ネズミの生息環境(つまり当該現場の状況)も調査対象としています。特に、清掃や整理整頓、食物管理、残滓管理などの状況を重点的に確認するようにしてください。また、防鼠管理の現状を踏まえて、壁や天井にネズミの侵入できる穴や隙間などがないかなど、施設・設備の防鼠構造に関しても調査を行う必要があります。

 

トラップによる調査では、ネズミの種類や齢構成、殺鼠剤に対する抵抗性の有無などを調べるために、目的に応じてネズミ用粘着トラップや生け捕り籠を用いてネズミを捕獲します。ネズミ用粘着トラップは、粘着板粘着シートラットボード、グルーボードなどとも呼ばれています。通常は定期的に定点調査を行うことが多いですが、殺鼠剤等による一斉駆除施工や防鼠工事など特別な対策を行った後に効果判定のためにトラップを設置することがあります。
この項目は数値管理が可能なため、必ず記録に残すようにしてください。
ちなみに狭い意味ではこのトラップによる調査だけをモニタリングと呼ぶことがあります。

 

聞き取り調査(ヒアリング)では、対象となる建物(区域)の利用者または管理者からネズミの目撃情報や生息に関する情報を聞き取るか、アンケート用紙を配布して回答してもらいます。特に普段からその建物(区域)に長時間滞在している従業員等による現場の生の声は、防鼠管理を行う上で非常に重要です。
アンケート結果は貴重なデータですのでしっかりと記録するよう心掛けてください。



ホーム RSS購読 サイトマップ
HOME 用語集 関連書籍 お役立ちツール お問い合わせ