殺鼠剤(さっそざい)
殺鼠剤(rodenticide)は、ネズミを殺す効果のある各種有効成分を含有した毒劇物で、様々な剤型として製剤化され使用されています。
殺鼠剤には急性毒性タイプと累積毒性タイプがあり、急性毒性タイプではシリロシド(scilliroside)やノルボルマイド(norbormide)など、累積毒性タイプではクマリン系のワルファリン(warfarin)やクマテトラリル(coumatetralyl)などが有名です。
剤型には、ブロック剤、固形剤、ペースト剤、液剤、粉剤などがあります。
ブロック剤(ブロックベイト)は、殺鼠剤を混ぜた穀物粒などをパラフィンで固めたもので、耐水性があり、湿気の高い場所でも使用することが可能です。
固形剤には、ビスケット状、ペレット状、穀物粒を薬液に浸したもの、不整形なものなどがあり、これらはそのまま専用の容器に入れ、毒餌として配置できるため非常に簡便です。
ペーストは、喫食性を増すため餌に挟み込んだり、餌に練りこんで団子にして使用します。
液剤は倉庫など乾燥した場所で、主にドブネズミの駆除に使用されています。
粉剤は水を加えて団子にして使用することもできますが、粉末のまま穀物粒や鳥の餌などと一緒に容器に入れ、配置することが可能です。
一昔前はネズミの通り道や倉庫内部の床面(壁の立ち上がり部)などに直接撒いていました。