ニクバエ
ハエ目ニクバエ科のハエの総称です。
ニクバエには大型、中型の種が多く、体長は9〜14mmです。
成虫は全体的に灰色がかって、若干黄みをおびます。
代表的なニクバエは、複眼が赤く、前胸背に3本の黒い縦縞、腹部背面に市松模様があるのが大きな特徴です。
ニクバエは胎生で、1齢幼虫を産出します。
幼虫は他のハエの幼虫と比べるとずんぐりと大きいです。
主な発生源としては、畜舎、汲み取り式の便所、動物の糞や死体、生肉などが挙げられます。
ニクバエ科の中で最も普通に見られる種はセンチニクバエ(Boettcherisca peregrina)で、シリグロニクバエ(Sarcophaga melanura)やナミニクバエ(Sarcophaga similis)も多いです。
いずれも屋外活動性で、建物内にはあまり入ってきませんが、精肉店や肉を取り扱う食品関連施設などに飛来侵入することがあります。また、近隣に牧場や畜舎などがある食品工場などに迷入することもあります。この場合、飛翔力が強いためエアーカーテン等でも防げないことがあります。
内部で大量発生するようなことはほとんどありませんが、稀に食品等の製品に混入することがあります。サイズが大きく、いかにもハエという風体をしていますので、異物混入事故が起こった場合、消費者に対するイメージはかなり悪くなります。
日頃からニクバエを飛来させないよう臭気コントロールとバリア性の強化を徹底しておきましょう。
ニクバエの一種の交尾シーンです。
ニクバエ対策