昆虫の生態を知って防除に役立てよう!

アリ

アリ

異物混入,防虫管理,外部侵入昆虫,生態,防除

 

一般家屋や工場など建物内でよく見られるアリ類には、トビイロケアリ、オオズアリ、イエヒメアリ、ヒメアリ、ルリアリ、トビイロシリアゲアリなどがいますが、最も普通なのはトビイロケアリです。

 

最近はアルゼンチンアリが民家に侵入する、倉庫でアワテコヌカアリが営巣するなど、外来種による害も多くなってきています。

 

いっぽう、食品工場のような水を多用する施設では、オオハリアリやニセハリアリに困っているとよく聞きます。ハリアリ類は防除が難しいので食品工場、害虫駆除業者(PCOともに頭を悩ませています。

 

大部分のアリは、工場等敷地内の地中に穴を掘り営巣しますが、イエヒメアリやヒメアリは家屋内の板壁の間や羽目板の間にも営巣します。

 

ルリアリやアワテコヌカアリなどは倉庫などに置かれた段ボールの中やパレットの下などに一時的に営巣(野営)することがあり、それが異物混入事故につながることがあります。製品箱の中から大量のアリが見つかるのは、ほとんどの場合がこのパターンで同時に卵や幼虫、蛹なども見られます。

 

常に特定のルートを通って製造現場にアリが往来するようであれば、そのアリの行列をたどって建屋内や敷地内のどこにアリの巣があるかを突き止めましょう。

 

建屋内に巣の入口がある場合は、(遅効性の)液剤ベイト剤を使用し、駆除します。
ベイト剤を使用した場合、コロニーのサイズにもよりますが、大抵1〜3か月で完了します。
それ以上経ってもまだアリの活動が見られたら、他の方法を考えた方が良さそうです。

 

アリの巣が外部にある場合は、粉剤を撒き、スコップで土とよく攪拌しながら巣を破壊します。
また、建物の周囲(10cm幅程度)に粉剤を散布しておくとアリが内部にはいってきにくくなります。

 

工場などの内部で少数のアリが活動すること自体はそれほど気にしなくても良いかもしれません。
ただし、それを放置すると異物混入事故につながる可能性があります。

 

アリには結婚飛行と呼ばれる集団での交尾行動があります。
結婚飛行の際は、交尾のため大量の羽アリ(有翅虫)がコロニーから飛び出し、空中を飛翔しますので、もしそれらの全てが製造現場に飛び出した場合、製品への異物混入の危険性が高まります。
羽アリは照明にも非常によく誘引されます。

 

ライトトラップに大量の羽アリが捕獲されたら要注意です。早急に何らかの対策を講じなければなりません。


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