昆虫の生態を知って防除に役立てよう!

キノコバエ

キノコバエ

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キノコバエはハエ目キノコバエ科に属するハエの仲間です。

 

成虫は一見小型の蚊のようですが、口吻はありません。
体長は、大きなものだと蚊とよく似たサイズのもの(5〜6mm程度)もいますが、製造工場等でトラップに捕獲されるものはそれよりも小さいもの(3〜4mm程度)が多いです。
黒褐色や黄色っぽい体色をしたものが多いです。
翅は透明で、脚が長く、脚の脛節に顕著な棘を持ちます。

 

幼虫は主に菌類を食べるため、シイタケ等の生産農家にとっては重要な害虫となっています。
幼虫が齧ることでシイタケが傷むだけでなく、這った跡が残って見た目が悪くなるという害があります。
また、シイタケの傘の裏などにいる幼虫を見落として、幼虫を付着させたまま出荷してしまうことがあります。
ただし、シイタケに関して言及するならば、現在のところシイタケにキノコバエの幼虫が付着していたとしても、未だ付着していて当然という風潮であり、大きな問題に発展することはないようです。

 

野外で発生するキノコバエですが、光に誘引され、工場内に侵入することがあります。
キノコバエの生態はクロバネキノコバエに類似していますので、防除方法に関してもクロバネキノコバエ対策が適用可能です。

 

過去にクロバネキノコバエほど大量に発生したことはないようですが、工場等で行っているモニタリング調査では稀にクロバネキノコバエやユスリカタマバエなどを押しのけて、優占種となることがあります。

 

ライトトラップによく捕獲されますので、日頃からモニターしておくと良いでしょう。
ライトトラップの種類ですが、工場等では確実にキャッチするために捕虫紙(粘着テープ)で捕獲するタイプのものが推奨されますが、シイタケ等のキノコ栽培ハウスではファン式のものも簡便で良いでしょう。

 

海外では、捕食性ダニのHypoaspis milesがキノコバエ類の卵や幼虫を捕食することを利用し、これらを生物農薬としてキノコバエ防除に役立てています。


キノコバエ対策


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