昆虫の生態を知って防除に役立てよう!

多足類(ムカデ、ゲジ、ヤスデなど)

多足類(ムカデ、ゲジ、ヤスデなど)

異物混入,防虫管理,外部侵入昆虫,生態,防除

 

ムカデやゲジ、ヤスデは脚をたくさん持つ節足動物です。
ムカデとゲジはムカデ鋼(唇脚鋼)、ヤスデはヤスデ鋼(倍脚鋼)に属します。

 

ムカデは漢字で百足と書き、多くの種で15〜30対の脚を持ち、脚は1胴節から1対ずつ出ます。
頭には触角があり、眼はあるものとないものがあります。
朽ち木や落葉の中、草むら、石の下などに潜んでいますが、しばしば屋内にも侵入します。
医薬品工場のような清浄度の高い工場でも不思議と捕獲されることがあります。
ムカデの侵入経路はよくわからない場合が多いですが、内壁や床下、エレベーターピットなどを生息箇所として利用していると考えられています。
肉食性で、毒腺から分泌される毒を用いて昆虫などを捕食しています。
ゴキブリなどの害虫も餌とするため、考えようによっては益虫と言えそうですが、
容姿が醜いのと、人間を咬むことがあるということで、有害動物(衛生害虫)、あるいは不快動物(ニューサンス)と見なされています。
ヤスデのように大発生することはありません。

 

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ゲジはゲジゲジとも言われます。
成体の体長は25mm内外で、全体的に灰色がかった黄緑色をしています。
頭には1対の長い触角と複眼を持ちます。
さらに15対の長い歩脚を持ち、非常に俊敏な動きをします。
人間を咬むことはないのですが、見た目が醜悪で動きが敏速なため、忌み嫌われ、時に恐れられています。
特に女性にとっては脅威であるらしく、「ゲジが好き」という女性には未だにお目にかかったことがありません。
天敵に襲われるなど危険が迫ると脚を自切する習性があります。
倉庫などに設置された床置き式粘着トラップでもよく捕獲されますが、脚はことごとく胴体から外れています。
夜行性で、落葉や石の下などに生息しますが、夏から秋にかけてしばしば屋内でも見られます。
工場では秋から冬にかけて捕獲が多くなる傾向があります。

 

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ヤスデは、体形はムカデと同様細長く、数十個の体節を持ちますが、日本では小型のものが多いです。
ムカデと異なり、脚は1胴節から2対ずつ出ます。
頭には1対の小さな触角があり、眼はあるものとないものがあります。
刺激を与えると体を巻曲するものが多いです。
ムカデやゲジとよく似た環境に生息しますが、ヤスデは腐植物を食べています。
人家の庭先でもよく見られ、普段は植木鉢やプランター、コンクリートブロックの下などにいますが、家屋内に侵入することもあります。
梅雨時によく大発生し、住宅地や軌道で問題になることがあります。
また、稀に工場に大量侵入することがあります。
外見の醜さと、潰すと異臭を発することから不快動物と見なされています。


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