昆虫の生態を知って防除に役立てよう!

ダンゴムシ・ワラジムシ

ダンゴムシ・ワラジムシ

異物混入,防虫管理,外部侵入昆虫,生態,防除

 

ダンゴムシやワラジムシは、実はエビやカニの仲間で、甲殻類というグループに含まれます。
そしてダンゴムシとワラジムシは、その中のワラジムシ目(等脚目)に属しています。

 

ダンゴムシは、詳しくはオカダンゴムシと言います。
成体の体長は15mm内外で、体色は灰褐色、半円筒状の体を持ちます。
頭には1対の触角、胸部には7対の歩脚があります。刺激を受けると体を曲げて球状になって防御します。
人家の庭先などジメジメした場所に多く、植木鉢や庭石の下などで普通に見られます。
落葉や朽ち木などの有機物を食べて生活する分解者で、人間に対する害はないのですが見た目の不快さから不快動物となっています。
稀に大量発生し、工場や倉庫に侵入することがありますし、前室や製品倉庫に製品の入った段ボール箱等を放置しておくとその中に入り込むことがあります。

 

ワラジムシは一見ダンゴムシに似ていますが、より平べったくて光沢がなく、くすんだ色をしています。
また、海岸でよく見られるフナムシにも近縁です。
ダンゴムシ同様頭部に1対の触角、胸部に7対の歩脚がありますが、一回り小さく体長は12mm内外です。
そして刺激を与えても丸くならないのがダンゴムシと大きく異なるところです。
生態はダンゴムシとほとんど同じです。

 

ダンゴムシやワラジムシを防除するには、まずは清掃を行い、ダンゴムシやワラジムシの生息場所(堆積した枯葉、廃材、敷き藁、石や岩の下、腐った果実や野菜、動物の糞など)を除去します。

 

その後ダンゴムシやワラジムシの生息していた環境に薬剤散布をします。
このときどんな薬剤を使用するかよりも、どこまで完全に散布できるかで効果が決まります。

 

屋内の場合、風呂場や土間など出没する場所にピレスロイド系有機リン系乳剤を散布します。
床下にはピレスロイド系や有機リン系の粉剤を1u当り200g散粉します。
薬剤の種類や現場の環境によって多少の差はありますが、2〜3週間は効果が持続します。
建物出入り口および外壁周縁部に忌避剤を散布するのも効果的です。

 

屋外の場合、基礎コンクリートの周りに1m幅で有機リン系の乳剤を撒きます。
玄関のコンクリートや垣根のブロックなどにも処理すると良いでしょう。
芝生等の緑地帯がある場合は、有機リン系の粒剤を100u当り2kg程処理します。


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