燻蒸剤(くんじょうざい)
燻蒸剤は、ガス燻蒸剤やフミガント(fumigant)とも言います。
揮発性の高い殺虫剤を気化させ、その蒸気を害虫の気門を通して呼吸系に侵入させ死亡させる形態の殺虫製剤のことを燻蒸剤と言います。
燻蒸は薬剤を一定空間内に、一定時間、致死濃度を保たせる必要がありますので、主として密閉できる屋内空間や燻蒸専用施設、天幕(テント)などを用いて行いますが、土壌燻蒸のような場合は、地表に穴を開けて薬剤を注入します。
農作物(穀物や果実、果樹苗木など)、木材(一般建造物や文化財など含む)、土壌などに生息し、加害する昆虫や線虫に使用されます。
害虫やネズミに対して、以前はクロルピクリン、メチルブロマイド(臭化メチル)、青酸ガスなどが使用されていましたが、近年はリン化アルミニウム(ホストキシン)、フッ化スルフリルなどに代替えされています。