昆虫の生態を知って防除に役立てよう!

タカラダニ

タカラダニ

異物混入,防虫管理,外部侵入昆虫,生態,防除

 

4月になり昆虫たちが活動的になると目立ってくる小さくて真っ赤なダニがいます。

 

それがカベアナタカラダニです。
本種は北海道から沖縄にかけて広範囲に分布しています。

 

このダニはアスファルトやコンクリート、ブロック塀などの上をすばしっこく動き回ります。
1mmほどの非常に小さなダニなのですが、見た目が派手なのでとにかくよく目立ちます。

 

屋内に入り込んだり、干してある洗濯物や布団に付着したりするので不快に思う人も多いようです。

 

刺すのではないかと恐れる人もいるようですが、刺すことはありません。
ただ、指などで潰すと赤い体液によって洗濯物やシーツが汚れますし、その体液によって皮疹が生じた(と疑われる)ケースがありますので、むやみに潰さない方が良いでしょう。

 

実はこのダニは食品工場や医薬品工場などでもよく問題となっています。
それは異物として製品に混入するケースが多いからです。

 

本種は立体的な動きに強く、壁などもよくよじ登ります。
床から1m以上の高さに設置してあるライトトラップにも時々付着しています。

 

単に壁やラインをよじ登るだけでなく、天井や壁面からの落下、気流に乗じる、などの経路によっても混入問題を引き起こすと考えられます。
特に4〜5月の良く晴れた日に本種の活動性が高まりますので、その時期が来る前に必ずタカラダニ対策を講じるようにしましょう。

 

タカラダニ対策には化学的対策と物理的対策が挙げられます。

 

屋外では残効性の高い殺虫剤を用いて本種の潜み場所となる狭い間隙(穴、クラック、コーナー部、壁の立ち上がりなど)に対して薬剤処理し、それと並行して物理的対策(徹底的な隙間埋め、屋上や床面の防水材処理など)を行います。

 

殺虫剤を散布する際は地面だけでなく、屋上も視野に入れておきましょう。
タカラダニは意外と屋上にも多数生息しています。



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