ネオニコチノイド系殺虫剤(ネオニコチノイドけいさっちゅうざい)
ネオニコチノイド(neonicotinoid)は、比較的新しい殺虫剤の一種で、ニコチン様物質を意味します。ネオニコチノイドは、しばしばネオニコと略されます。
有毒物質であるニコチンを基に、人畜への毒性を低下させたものがネオニコチノイド系殺虫剤です。昆虫の神経伝達を阻害することで昆虫を死に至らしめます。
昆虫に対する選択毒性が強く、且つ適用できる昆虫の種類が広いという特徴がある一方で、持続性があるため環境で分解されにくく、残効性にも優れています。
ただし、その残効性の高さと、水溶性で植物等にも吸収されやすいことから、近年、直接的および間接的な生態系への影響が懸念されています。
ネオニコチノイド系殺虫剤の代表的な有効成分としては、イミダクロプリド、チアメトキサム、ジノテフラン、クロチアニジンなどがあります。
忌避性がなく、残効性や水溶性に優れているため、これらはやや遅効性のシロアリ用やアリ用、ゴキブリ用などの製剤に使用されています。