趨性（すうせい）
生物はある刺激を受けた時に、能動的に体を一定の位置、あるいは方向に保とうとしますが、これを定位運動（定位行動）と呼びます。
この時、体を一定の方向に屈曲するのを趨性、一定の方向に移動を起こすのを走性と言います。
広義に、両者を含めて趨性と呼ぶ場合もあり、この場合、刺激源に向かって屈曲、あるいは移動するのを正の趨性、刺激源と逆の方向へ向かうのを負の趨性と言います。
昆虫の幼虫は暗いところへ逃げる性質、つまり負の趨光性（走光性）を持つものが多いです。
一方、成虫は正の趨光性（走光性）持つものが多いです。
昆虫の定位行動は趨光性の他に、趨流性、趨地性、趨化性、趨熱性（趨温性）などがあり、空気や水の流れ、重力、臭いや味、温度などに反応することが知られています。