誘引剤(ゆういんざい)
誘引剤(attractant)は、昆虫や動物などを惹きつけ、おびき寄せるための(化学)物質、あるいは薬剤のことでアトラクラントとも言います。
昆虫が対象の場合、主に殺虫剤と組み合わせて使用しますが、特にハエやゴキブリ、アリなどに対するベイト(毒餌)では重要な意味を持ちます。
以前は食物による誘引(味や臭気)の研究が盛んでしたが、最近は特定の昆虫からフェロモン(性誘引物質や集合物質)が化学的に抽出されています。
これらは微量で顕著な効力を持つため、合成できるようになれば有力な誘引剤となります。
ネズミ防除においては実用化されている誘引剤は今のところありません。
ただし、ネズミを毒餌におびき寄せるために用いるゴマ油などは誘引剤の役割を果たしていると言えます。