益虫のクモだって製品に混入すれば異物

工場でよく問題となるクモ

工場で問題となるクモ

異物混入防止,防虫管理,クモ,工場

 

一般にクモ益虫と言われていますが、そんなクモでも食品や医薬品、化粧品などの製品に異物として混入していたら困ります。

 

そして、残念ながらクモは製品への混入事故の原因となることがよくあります。

 

そういう意味では、例え益虫であれども経済的、衛生的、心理的な被害を引き起こす可能性があるため、防虫管理を行っている工場や事業場、店舗等ではしっかりと防除されるべき対象なのです。

 

よく「クモは工場内の虫を食べてくれる益虫ですから防除する必要はない」という考えを持った防虫担当者を見かけますが、異物混入防止という観点ではそのような考えは通用しません。

 

一般家屋や工場などでは、

 

・アシダカグモ
・チリグモ
・ユカタヤマシログモ
・ヤマシログモ
・オオヒメグモ
・チャスジハエトリ
・アダンソンハエトリ
・ミスジハエトリ
・シラヒゲハエトリ
・イエユウレイグモ
・イエオニグモ
・イエタナグモ
・イトグモ
・ズグロオニグモ
・クロガケジグモ
・トウキョウウズグモ

・カバキケムリグモ
・ヒトエグモ
・イヨグモ

 

などのクモがよく見られます。

 

これらのクモはいわゆる屋内性クモの普通種なので、ご自宅でも押入れの隅などにきっといるはずです。
実際に、工場内の防虫モニタリング床置き式粘着トラップにもよく捕獲されます。

 

また、ここに挙げたクモは製品に混入することも多いです。
クモ由来の混入異物には、クモそのものの他に、脱皮殻や巣の一部などが含まれることも特徴です。

 

もう一つ気を付けなければならないのは、屋内性のクモは一年中見られる種が多いということです。

 

昆虫はほとんどの種が冬になるといなくなるのですが、これらのクモは冬場でも多数生息していることがあるため一年中気が抜けません。
そういった意味でもクモの防除は意外と重要なのです。

 

 

クモについてもっと詳しく知りたい方はこちら!

 

 

 


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